新築(新設)建築での湿度管理の必要性(防カビ、早期調湿乾燥)
新たに建てられるビルでの湿度(湿気)による諸問題を挙げてみます。
カビの発生問題
1.カビ発生の要因
- カビの発生、蔓延の要因としては
-
- 建築材料に含まれる湿分によって引き起こされる。
- この湿分は建設中の雨、雪や水道管からの漏れ等で建築材料(コンクリートなど)の濡れ、或いは春、梅雨時、秋の昼夜の気温差による床板での結露によるものです。
2.従来の空調システム
- 従来の空調システムには建築材料の湿分を乾燥するシステムは設計されていません。
- 人員のための空調システムでは湿った建築材料 の乾燥は甚だ困難です。
カビの発育

3.乾燥速度の重要性
カビの発生を防ぐにはすばやい乾燥が重要。
カビの胞子の観点から考えると、胞子は成長するには湿った食糧源が必要。 胞子・成長のメカニズムは食糧源の湿分が高いほど、菌への成長が助長される。
4.カビ・発生までの時間
最近の研究で、カビは‥‥
天井タイルや石膏壁材上で48時間~72時間で菌が発芽して成長することが認められた。
基準で水の被害を受けた時は 48時間以内に乾燥を開始することを求めている。
濡れた建築材料の効果的な乾燥方法
1.濡れた建築材料の乾燥には?
-

濡れた建築材料は周囲空気を
RH 60%保持しても、
カビの成長は防げない
-

湿分は材料表面のカビに対して、
周囲空気からではなく、
むしろ材料内部の湿気から与えられる
-

これを解決するには低湿度の調湿乾燥空気を長時間
(RH 30%以下の空気を数日~1週間)
通風することが要求される

これを達成するルーツとしては
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デシカント除湿機の気候(気温)に左右されずに、低湿度まで調湿乾燥が可能な特長が威力を発揮する。
2.調湿乾燥空気の濡れ面への適格な(直接)送風
調湿乾燥空気の送風は既設・空調システムのダクト系を利用せず、別途、フレキシブルダクトにより 濡れ面へ直接、送風する。
この方式の利点として
空調システムのダクト内へ送風しないので、空調機内部に現場で発生するホコリが入り込むのを防止
直接、必要な濡れ面へ送風するので調湿乾燥空気が有効に働く
このフレキブルダクトとデシカント除湿機は簡単に移動が可能で、次の濡れ面に対応
【補足】乾燥させるのに大風量を必要とされる場合ブースターファンを併用して、濡れ面へ送風する。
現場担当業者は
絶えず、乾燥状態をチェックし、フレキシブルダクトとブースターファンの位置を調整して最適最速調湿乾燥に心がける
3.必要エリアのみに囲いを設け、調湿乾燥する(レンタル機の小型化に寄与)
工事中のビルは外気進入により、調湿乾燥空気が有効に効かない場合は必要な箇所をビニールシート等で囲い、出入口ドアは常に開閉し易い構造とする。すると、効率よく、早く乾燥する。
コンクリート乾燥
1.コンクリートは
1ヤード毎に 190kg(L)の水が硬化プロセスに於いて、余分とされている
コンクリートは水和反応を通して、硬化
セメント粒子は強さを増すためには一定量の水が必要、これは表面積を拡大することで成し遂げられる
※例えば、
豆粒大のセメント・表面積・・・約、 2,000cm2
水和反応(硬化)後の砂粒状・表面積・・・約、 2,000,000cm2→1,000倍
許容できる強度に達したら、余分な湿分は内装仕上げにとっては負担
2.余分な湿分の除去
ビル用コンクリートのほとんどは 30日後に最終強度の70%に到達。
最終強度に到達後は余分な湿分は床材や屋内石膏ボードを取付け可能な条件まで速やかに除去されなけばならない

この時点で現場監督は以下の
4つの選択肢が与えられる
- 選択肢
-
- ◆床材や石膏ボードを取付けた後は、カビが発生しないことを願う
- ◆コンクリートが自然対流で乾くのを待つ
- ◆湿分がコンクリート内に留まるよう、表面を密閉
- ◆建築材料が早く乾燥するよう、デシカント除湿機を導入
- 選択した結果(状況)
-
- ◆コンクリートの乾燥が不十分なのに、床材や壁板を取付けると、後にカビ・問題で訴訟につながり時には費用のかかる選択肢となる
- ◆時には、大幅に工事が遅延し、完了費用を跳ね上げる
- ◆密封は単純に簡素時間が無い時に効果的
- ◆デシカント除湿機による調湿乾燥は 対費用が
コンクリート・蒸気密封費用の約20%と安価
※ 具体例として
床・密封費用‥10~86ドルm2
床・乾燥費用‥1.6~10ドル/m2
3.コンクリートスラブの乾燥時間・比較
- 自然対流による乾燥時間 (外気乾燥)
- 『高湿度の季節』では3~4ヶ月(12~16週間)
※天候やスラブの厚さ、密度、湿分含水率により変化しますが。
- デシカント除湿機による調湿乾燥での乾燥時間
- 3~6週間
※除去水分率は
39~44kg/24hr/1000m2
と床材製造業者が満足する数値を達成
カエデ床材の取付(貼付け)
新築現場ではカエデ床材の貼付けにはコンクリートスラブを厳しい条件まで、乾燥が要求される。

カエデ床材製造者の要求



工事中や実際の使用中に相対湿度を
RH 35~55% に保持
副次的効果[床材(木材)の適切な乾燥にも効果]
デシカント除湿機にてコンクリートスラブを所定の条件まで調湿乾燥しますが、現場に若干、早くデシカント除湿機を持ち込むことで、カエデ材のゆっくりとした調湿乾燥に寄与し、木材の適切な平衡含水率になる効果が得られた。
壁板接合部の乾燥
1.問題点
雨天時に石膏壁の取付、仕上げに問題。
外壁の垂直面に溜まる雨量 ⇒400kg/m2/年 と見積られている。

この水が工事を遅延させ(工期の遅れ)、石膏壁でのカビ発生の危険性を増大させる。
2.解決策
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▼例として
- 当初の接合部周囲空気状態
- DB 16 °C
RH 85 %
- デシカント除湿機 出口調湿乾燥空気状態
- DB 27 °C
RH 25 %
約、6時間で接合部を乾燥
3.お客様のメリット
●スピード乾燥は工期の短縮とコスト低減に寄与。
●工事終了後の隠れえたカビの危惧を減少。
※ 通常、接合部では外部からの水漏れ、パイプでの水漏れ、湿ったコンクリートがカビ発生の要因。
カビ発生と臭気
・ 新築建物では湿った建築材料 ⇒ 臭気(カビ臭)の発生要因
・ カビ汚染と人の健康との関係が問題視されている。
・ ゼネコンにとってはこのカビ臭はとても複雑な問題となる。
1.カビ菌に関して
カビ菌の中にはその胞子や菌糸の表面を覆う毒性化合物を発生させるものがある。
※例えば、
※ 敏感な人間はアレルギー反応を引き起こし、深刻な健康問題になる。
カビの胞子は空気の流れによって、簡単に拡散する。(タンポポの種子のように)
カビの生えた壁板上の胞子密度は1,550~15,550個/mm2と多大。
人間がカビからの胞子やその残留物を吸込んだり、大量の胞子が皮膚に接触することは良くありません。
2.発生したカビの除去
2-1) 安易なカビ除去工事は汚染の拡大を招く

壁紙の剥がし
石膏壁の剥がし
掃除機による除去


カビ胞子の拡散を招き
部屋や空調システム中に
汚染が広がってしまう。
2-2) 効果的なカビ・除去方法
カビ・発見

汚染区域の囲い
汚染区域を完全包囲、負圧にしてHEPAフィルタでろ過。
作業員の防具
・HEPAフィルタ付のフルフェイス呼吸マスク
・使い捨て装身具(手袋、ゴーグル等)
・ヘッドギア
・足の保護具

- カビ菌の除去
- 上記のように完全装備した作業員により、除去作業を行う。
設計事務所/ゼネコン と建築乾燥
設計事務所とゼネコンは建築材料内の湿気(湿分)に対して、十分、注意を払い、管理することを求められる。 彼らは常に、
- 問題点
- 雨天による工事遅れ
完成後、2年間以内のカビ発生問題
- 望んでいること
- 工事のスピード化
カビ発生リスクの低減
▼積極的な対策として
- 石膏壁板と床の間は 9mmの防火シーリングビズを取付
◆床面の清掃時の水や不注意に溢した水が石膏壁に吸湿されることを回避
◆石膏壁・底面に存在するカビの成長防止
◆このシーリング材は壁の防火や防音性能を減少させる空気の侵入を防止 - コンクリートブロック壁の水分含水率はゼネコンにて、測定・記録
又、石膏壁板はコンクリートブロック壁の水分含水率が雨水のかからない場所にあるものと同一・水分含水率になるまで、取付けてはならない - 石膏壁板の水分含水率はゼネコンにより各壁の底面と天井と床の真中の2点で測定・記録
※ 壁板の水分含水率が下記の数値以下になって、内装仕上げを行うことを推奨。
石膏ボード壁・・・・・・ 4%以下
木材壁・・・・・・・・・ 12%以下 - コンクリートスラブの水分含水率の測定はスラブ温度が 18~24°Cの範囲になった時に行う。
◆水分含水率が過剰な場合はコンクリート上の空気の相対湿度を RH 30%に保持しなくてはならない。
まとめ(新設建築でのカビ問題)
新しい建物では当初、カビは存在しない。
過剰な湿気(水分)がカビを発生させる。
湿気(水分)の侵入防止が重要。
建築材料が濡れた場合は迅速且つ適切な調湿乾燥が重要。
建築材料を最適な水分含水率に保持するには、調湿乾燥が重要。

これらを気候(気温)かかわらず、
適切な調湿乾燥を行うサービスが求められている。

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